そして伝説へ…

 昨年、サクラクエストというアニメを見た。P.A.WORKSというアニメ制作会社のアニメだ。以前、同じ会社のSHIROBAKOというアニメを見て大変よいと思っていたことが、サクラクエストを見た理由だ(SHIROBAKOの良さについては紙幅の都合上、ここでは書けない。)。サクラクエストのあらすじはこういったものだ。就活に苦戦していた主人公の木春由乃がひょんなことから田舎町の間野山の観光大使として1年間働くこととなり、4人の仲間とともに間野山の町おこしを手伝っていく。正直に言うと、惰性で最後まで見た。最近の地方創生への関心の高まりからゆえ見続けていた。そんな中、Twitterでたまたま『『サクラクエスト』がつまらないと言われ続けた本当の理由』というブログ記事が流れてきた。

http://knock88.xsrv.jp/wp/2017/09/16/サクラクエストつまらない/

前半の活動が外向きで、後半の活動が内向きだという解説は的を射ており明快だった。サクラクエストがつまらないと言われる理由は安易な面白さ、安易な人気を求めることを切り捨て、本当に伝えたかったことを伝えるためと述べられている。また、そういった媚びない姿勢を筆者は好んでいる。サクラクエストが安易な人気を稼ごうとしていないのは個人的に同意するし、媚びない姿勢も良いと思うが、伝えたいことを本当に伝えたいのならば面白くあるべきだと思う(同じように地方創生を扱った『地方は活性するか否か』という漫画も読んでみたが、言いたいことは分かるが面白さに欠けていた。))。この点においては食い違うが、全体通して良い記事だった。サクラクエストを捉えなおすきっかけとなった。

 最近、存続の危機にさらされているバス路線のある地域の公共交通の維持を目的とした政策案を考える機会があった。国交省の地域公共交通の活性化・再生への事例集が

http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/htm/all.html

にあり、参考にした。路線の改定だとかデマンド交通だとか工夫した事例をいくつか見たが、どこか違和感を抱いた。その違和感の正体は、そういった工夫が延命治療のようなもので、決して抜本的な解決とはなっていない点だろう。サクラクエストのストーリーでも山奥の集落にデマンドバスが導入された。ただ、そこには、いつかその集落は限界を迎えることを理解していて記録を残そうとした研究者がいた。アニメに出てきたような過疎化が進んだ限界集落は日本にも多く存在し、それらはきっといつか滅びるだろう。だからといって、延命治療ではない抜本的な解決が思いつくのかというと全く思いつかず、そんな自分の無力さが少しかなしい。だんないよじゃないんだよ。