霞と側杖を食らう

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Sports Analyst Meetup #3の後日譚々

Sports Analyst Meetup #3@ハロー貸会議室半蔵門(協賛:ダイナミックプラス株式会社)にてLTを行ってきました。

そのスライドがこちらになります。

speakerdeck.com

 

コードや分析の詳細記事は今週中に書きたいところです。

【追加 : 2019/07/02】書きました。

moratoriamuo.hatenablog.com

今回はBradley-Terryモデルの基本的なところを学習して、それを紹介するというものでした。本当はもう少し拡張したものまで学んで、ダブルスの試合結果からダブルスとしての戦闘力やペア間の相性などがデータから見出せたら面白いかなと思っていたのですが、そこまでは学習が間に合わずというところでした。最近、離散選択モデルの勉強をしていたおかげで、基本モデルの理解はスムーズに行きました。心理学のサーストンモデルや計量経済学の離散選択モデルを学んだことのある方はなじみがある数理構造じゃんってなったように思います。離散選択モデルのデータって自前では用意しにくいところもあるし、スタートとしてBradley-Terryモデルからこのような数理モデルを学んでいくのは、ありな気がしました。あと、レーティングとの繋がりがあるみたいなので、そのへんもこれから知れたら面白いかなというところです。

 

今回のspoanaはLT大会ということで18本ものLTがあって面白かったです。

spoana.connpass.com

以下でロングトークとLTに対する振り返りをメモ的に書いていきます。当日深夜に自分の思考絡めながらの走り書き小学生の感想的なメモなので、とても読みにくいとは思われます。発表内容と思考内容の区別がつきにくかったり、言葉の選択のゆれが酷かったりもします。ご了承ください。間違った理解をして書いている可能性もあるので、もしそういうところがあればご指摘いただけると嬉しいです。

 

・ダイナミックプライシングの話

自分が経済学部出身なので興味はある話題だった。ダイナミックプライシングの話は航空券やホテルの価格設定で使われているという話も聞いたことがあって気になっていた。やっていることは供給側が需要関数に合わせて利潤を最大化するように動学的に価格設定する戦略決定なのだろうと予測しているのだけれど、理論と実際の実装が気になる。ダイナミックプライスの需要側と供給側の戦略の均衡が気になる。需要側としてはどういう戦略が良い戦略なのか。属性にも依存する話だろうが。均衡に達するまでに、我々、需要側はどういう買い方が合理的なのか分からず右往左往する気がするのだけれど、そういうところも気になる。一需要者として、どういう対応すべきか、どのタイミングで買うべきか、安く買うことがいいのだろうけど、どのタイミングなのか分からないし、考えることによる効用の低下もなんて考えたりして。賢い人はみんなダイナミックな話やっとるって再認識。

・バドミントンの話

バドミントン!!動画から自力でデータ化しててすごかった。データでいかに攻めに持っていけるかっていうことを確認していたが、まさにその通り!経験から来るものと一致する!と頷きながら聞いていました。これからもバドミントンネタが増えるといいなと思います。

 

・フリスビーの話

Kinect使ってフォーム修正して初級者を中級者にする話。感覚で上達してきたところをデータ取って明確にして言語化、可視化してもらえると初級者はとてもありがたいよなぁと思うし、こういうのすごくいいと思います。

 

・オリンピックの自国開催でパワーアップの話

メダルでスコア化して正規化してカルマンフィルタで単純な予測。メダルが増える原因が気になった。応援で力が出るのか、環境に適合しているからか、育成にお金が使えるようになるからか、などと考えながら聞いてました。

 

MTGの話

カードゲームも不確実性の中でいかに情報をもぎ取って有利に確率ゲームを展開するかって話だなと共感。自分のLT直前でメモがとれず。

 

・レーティングの話

レーティングの話の入門ができてよかった。イロレーティングとBradley-Terryモデルはつながっているぽいので、そのへんが気になった。『レイティング・ランキングの数理』という本を買ったので、ちょっとずつ読み進めたいところ。レーティングっていろんな指標から一次元に乗せるってとこだと思うのですが、これって面白いけど難しい問題だなって。とくに自分が使わなきゃいけない話ではないので、ゆっくりになるとは思いますが、もう少し話を追っていけたらなというところです。

 

・自分のテニスのスコア分析

セットの間で、メモしてデータ化。40-0でリードしているときは試したいことやってみたり気が緩んだりでミスりやすいみたいなのが条件付きで平均とることで見えてきて、あぁいいなってなってました。そういうところは自分の中でも実際にあって、少しレーティングの話に戻りますが、得点差で評価するタイプだとどう対応するのだろうかって気になったりしました。感覚としては、個人競技であれば、そこでミスしても気を引き締めていけば勝敗としては問題なさそうだけど、団体競技だと連携が崩れて勝敗が転がるということが起こりそうっていうものがあって(たとえばサッカーの2-0があぶないみたいなのはよく聞きます。データとしてはどうなのと今思いました。)、そのへんをモデルで分析出来たらいいなってアイデア模索中です。懇親会で話してて、『ベイビーステップ』はいいぞってなりました。

 

ラグビー

すごいタックルに10ポインツ!!DEA(包絡分析法)って名前となんとなくやっていることは知っているけど、なんとなく以上を知らないのでもう少し知っておかなきゃだなと。病院とか図書館とかの効率性評価に使われますよね。

 

・野球の戦評の自動生成の話

Win Probability Added(WPA)。試合展開打撃状況投手敗因の項目で自動生成。仕事の諸々文書作成も、こんな感じで自動でやっていけないかなと思いながら聞いてました。自動生成した戦評を数パターン用意しておいて、1パターンを発表するっていうやり方のライブ感がいいなって思いました。他のパターンもどこかで見れたら面白いなって思いました。

 

・野球の盗塁に関する心理バイアス

評価手法と発表がとても面白かった。ビハインドではリスクとりたくなるっていうのはすごく分かる(競馬で負ける人並みの感想)。後でもう一度スライドを見返してみたいと思った。リスクに関しては前回、自分が発表したLTで扱ったのですが、自分の勝負における関心事として大きなもので、リスクコントロールについて、まだ言えそうなことがあるので、ぼんやりとある思考を形にできたらいいなと思っています。

 

・野球の満塁の話

スライドじっくり見ながら聞いてて全然メモがない。DeNA、結構満塁策とること多いよなと思っていたけど、やっぱり多いし、今日の広島戦の国吉に痺れました。野球データは豊富にあるので、そのへんをいじれるようになったら楽しいだろうなと思いつつ手を出せずにいる。"Analyzing Baseball Data with R, Second Edition "が気になるところ。

 

軟式野球のバッドの話

1点とれば勝てる世界の軟式野球への革命。びよんどまっくす。金属に比べてバッドの買い替え頻度が高まり、学生には金銭的に辛いという。ビジネスな何か。素材で競技が変化するってのはバドミントンのラケットでもあったはず。ネタになるかも。

 

・サッカーのトラッキングパスの話

走っている総距離はプロといい勝負。1本あたりのダッシュの距離が短くなっていくところは違うんだとか。サッカーが5分で数回程度しかボールを蹴らないっていうような一言があったと思うんですが、これはこういう競技における本質で、大事なのは触れていないときの動きなんだ!!みたいなのがたぶんあって、そのへんを上手く示せたり、そういう動きを定量的に評価できたらいいよなぁと思う次第です。

 

・サッカーの筑波大学の蹴球部データ班の取り組みの話

分析体制半端ないってと感心。負担が重すぎる分析は軽くしていくみたいな取り組みはたしかになってなりました。

 

・sportech sanityの紹介の話

スポーツデータ分析の知見はいろんな分野に散らばっているのでレポジトリを作ってまとめていこうというもの。統計学の勉強してても、経済学だったり理工系だったり心理学系だったり医学系だったりプログラミングのところにあったりと散らばっていて大変だなと昔から思っていて共感。

 

・サッカーのアナリストの話

気付かぬところでドラえもん送りバントしてた。勘と経験だけでなく、勘と経験とデータだ!って話と不正解を選ばせないっていう話は、うんうんとなりながら聞いてました。後者に関しては、相手が強いと悪手は厳しく咎められるということがある。対戦ものに関しては本当にそれを実感する。「ミスを咎める」みたいな言い方は将棋の言葉だと思うんだけど、広く知り渡るといいなと思っています。

 

・サッカーのPKの先攻有利の話

順番を「ABBA方式」にすることで先攻有利が変わるかどうかを確率シミュレーションで確認。こういう単純なところから確認していくスタイル、個人的に好きです。

 

・サッカーのサラ―効果の話

リヴァプールでのサラーというエジプト人選手の活躍で、イギリス人のイスラム教への感情が変わっているのかどうかを因果推論している論文の紹介。この論文は気になるので要チェックや。サラー以外でもそういうことありそうだし、他への適用例が気になる。あと、クリロナがレアルから抜けてどうこうみたいなのを前読んで、クリロナのピアエフェクトとか見れたら面白そうだなって。

 

登壇する機会を与えてくださったSports Analyst Meetup運営の皆さま、参加者や関係者の皆さま、ありがとうございました。人生初安打報告への温かい拍手もうれしかったです。今回も楽しく参加できたので、またネタを探して発表出来たらいいなと思っています。その際はよろしくお願いいたします。