2025年になったので、2024年を振り返る。毎年の振り返りは2018年の振り返りから続けているので、これで7年分ということになる。日々の記憶がどんどん希薄になっていく中で、定点観測的に記録することで、自分の変わっている部分と変わらない部分が見ることができるので面白い。さて、今年は大きく変化のある1年だった。大きく向いている方向は変えてはいないが、環境や状態を大きく変えたりした。コンフォートゾーンの外で、一歩一歩前進はしているものの、壁を破れていない。そんな1年だったように思う。
映画を年間50本観るのは努力目標にしていたが、なんとか50本観ることができた。5年間連続達成している。映画館で観たものだと、『哀れなるものたち』がベストで、他に『デューン 砂の惑星 PART2』、『オッペンハイマー』、『きみの色』、『侍タイムスリッパー』、『憐みの3章』も良かった。ベストとは別で、衝撃的だった作品は年末に観た『どうすればよかったか?』だ。これについての感想はどこかに書いておきたいので、そのうち書く。ベイスターズの日本一までを描いた『勝ち切る覚悟 ~日本一までの79日~』も観た(個人的な野球の記録は昨年書いた個人的野球回顧録 - 霞と側杖を食らう)。全体として、豊かな映画体験だった。今年も50本は努力目標ということにする。
趣味の読書は、いくつかテーマを持ってやっていた。テーマとしては、科学哲学(科学哲学とその周辺に関する学習記録 - 霞と側杖を食らう)、文章の書き方や研究の方法論(『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』の感想と読み書きの基礎の学習記録 - 霞と側杖を食らう)、政策関連(政策づくりやロビイング、パブリックアフェアーズの学習記録 - 霞と側杖を食らう)で読んでいた。以上の3つのテーマはまだ掘り下げたいので、今後も読書を継続するつもりだ。また、編集や問いの立て方は、現在関心のあるテーマなので、関連する本を読んで探求していきたいところだ。『三体』と『百年の孤独』は積んだままになってしまっている。
勉強面においては、公衆衛生、疫学周りを幅広く学べていた1年だった。腰を据えて学ばないといけない理論寄りの学習は、あまり進まなかった。英語は日々継続するようにしていたが、忙しいときはできなくなっていた。昨年できていなかった部分を今年は強化していきたい。
2024年もたくさん日本酒を飲んだ。とても美味しかったのは、荷札酒の吉川山田錦、二兎の出羽燦々、寒菊の剣愛山と白銀海、鍋島の赤磐雄町米、醸し人九平次 別設の第一幕 大地の恵み だった。他に印象に残ったのは、大盃machoの古式生酛90、山形正宗の稲造の稲刈りver、村祐の夏美燗 だ。味覚の表現や理解に関して、壁に当たっている気がする。現在、そこの壁を打ち破る余力はないが、その方法は模索しておきたい。日本酒検定の2級については、時間の都合で取得できなかった。かなり知識も抜け落ちてしまった。今年も取るのは難しそうだが、取れたら取りたい。
昨年読んだ、石塚真一×NUMBER 8×糸井重里「BLUE GIANT」のトークショー(第1回 静かで繊細な漫画 | 漫画家はJAZZをどう描くか 漫画「BLUE GIANT」はこうして作られている。 | 石塚真一✕NUMBER 8 | ほぼ日刊イトイ新聞)の記事の、糸井重里の「じぶんのやってることを相対化しないと、次のステップにいけないわけで。」と主人公の成長について語っているところが印象に残った。過去の自分がどこにいたか後になってから俯瞰して見れるようになるということはよくある。それをもう少し意識的にできるようになるといいかもしれない。時に、壁や天井にぶつかって苦しむことはあるけれど、今年も精力的に生きていきたい。